われわれが家族とともに社会生活を営むための最小の単位は家庭であり、その家庭を運営していく上での基礎となる経済的側面を家計といいます。
暮らし向きが良くなり、家計が健全に営まれることは、結局、国民経済の円滑な運行につながるものであり、この意味で「経国済民」は、古来からの政治の究極目標でしたし、このことは現在でも変わりません。
そもそも家計は、労働を供給し、商品・サービスを消費する重要な経済主体でありながら、同じ経済主体である企業や政府にたいして、すべての面で受け身で付随的にしか取り扱われてきませんでした。
しかし、わが国の経済社会としての成熟化、国際化に伴い、家計の持つ意味は極めて大きくなり、その役割を見直そうとする考えが強まっています。
このようななかで、単に市場経済妥当の家計経済の研究ではなく、非経済的要因を重視し、これら両者の結びつきを含む家庭のトータルな機能を踏まえて家計の営みを捉え直し、そこに集約的に反映している経済社会の問題を明らかにすることが、本研究所の目指す研究の基本的方向です。
平成10年4月現在